古民家以前その3 民家再生を調べるとキリがない

幸田茅葺きを発見する以前、民家や、民家再生について調べる機会があった。

いろいろな本や、建築の用語などの概説は、そちらの専門家に任せておきたいが、古民家再生については、ハウスメーカー、工務店、大工、建材メーカーなどにより、様々な情報があり、どれを信じるべきか、調べれば調べるほど分からなくなる。

そこで、私が理解することができた民家の、利にかなった点と、不都合な点について、整理しておきたい。写真がなく、文のみのため、興味のない方は読み飛ばしください。

家に関して言えば、建築には、木造建築や、鉄筋コンクリートの建築がある。木造は、木材を用いた家、大黒柱がある家あるいは、木の柱が屋根を支える家 ( 在来工法や伝統工法)がある。

一方で、鉄筋コンクリートは、鉄の骨組みを、石灰(アルカリ性)を含むコンクリートで覆い、土中(酸性土壌)で鉄が錆びないようにした建物で、コンクリートの壁が屋根を支える。一階と、二階で柱の位置がちがってもいい。間取りの制限はない。

ここでいう民家は木造建築の民家。その利点は、気候に適した材料で、柱や壁が、自然に帰り再生される点、切った木が生え変わり、100年後も、建てられるような家づくりを目指したい。デメリットは、ただし、間取り制限と、建材比べ手間がかかる点にある。

日本における気候適応は、地震とシロアリに対して。地震で傾いても、木造建築は建て起こしが可能。木造建築でも、在来工法(在来軸組工法)は、コンクリ基礎に木材がのり、基礎と柱をボルトで結束させるため、地震動をダイレクトに柱に伝えてしまう。また、コンクリート基礎は、柱の下部に湿気が滞留することがあり、蟻の害がある。木造の家が地震に弱いと、見られるのは、在来工法を例にされるからだ。

しかしながら、伝統工法では、基礎となる台上に柱が乗り、金物などで固定されることはない石場建てという工法である。地震動を直に柱に伝ない点と、また柱下部に湿気が滞留しにくく、蟻害の発生抑制と早期発見がしやすい。これが、日本において長年に渡り、培われて来た伝統的な建物の建てられ方である。

費用の面で見れば、伝統建築は手間がかかるかもしれないが、自然素材を用いる点で、持続性がある。コンクリートの材料は、廃材となる。そのため、将来、解体する際に鉄とコンクリやその他の建材を細かく分ける必要がある。コンクリート寿命は50年といわれる。

そこで、古民家に使われていた木材を有効活用しようと古材利用や、部分的にバラして移設する移築再生、あるいは現地に復元する現地再生などがある。民家再生は、再生の程度により様々。再生させることが「良いこと」と、「古いものみな良し」という、ブームのような古民家再生もある。民家再生という名ばかりの工事に、目を奪われず、技術や知恵が再生により受け継がれるかどうかに注意したい。

古民家の良さを本質的に理解し、古民家再生こうあるべきという指針が示されれば、良いのだが。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です